免疫がよくなるサプリメントは存在しない

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「免疫がよくなる」

と言う健康食品やサプリメントの広告を見かけることはありませんか?

本当に良い健康食品であれば実際に免疫が良くなりそうな気もしますし、本当に良くなる製品もあるのでしょう。

 

残念ながら、免疫がよくなるサプリメントは、薬機法上は存在しません。

存在してはいけません。

広告・宣伝をしている時点で薬機法違反です。

 

では、テレビの健康番組の中で、

「玉ねぎや納豆が血流をよくする」

「みそなどの発酵食品が免疫をよくする」

という話はどうでしょうか。

先日テレビを見ていた時に、おからパウダーをご飯やおかずにかけて食べるだけのダイエットが紹介され、スーパーからおからパウダーが消えました。

これを書く2時間前にスーパーに行きましたが、今も売っていませんでした。

 

実は、この場合は薬機法上問題ありません。

何がよくて何がダメなのか、わかりやすく解説します。

誰が見ても明らかな食品ならOK!

野菜や肉、魚など、食品であることが明らかである場合は、具体的な効能効果、例えば

「血流がよくなる」

「免疫がよくなる」

のように、体に変化を与えることを言っても問題ありません。

それは、野菜や肉が誰から見ても薬ではなく、明らかに食べ物であると判断でき、薬と間違えることはないからです。

「明らか食品」

と呼ばれています。

サプリメントや加工した健康食品はNG!

サプリメントや健康食品のように、カプセルやタブレット化したような、製造業者が加工した製品については具体的な効能効果を言うことができません。

仮に科学的な根拠があってもNGです。

なぜダメなのでしょうか。

それは、サプリメントなどは明らか食品ではないため、効能効果を言うと薬(医薬品)に該当するとみなされるからです。

 

医薬品は病院でがんなどの病気の治療に使う薬や、ドラッグストアで買える風邪薬や胃薬、痛み止めなどです。

医薬品は定義が薬機法で定められております。

少しかみ砕いて書きますと、

「病気の診断や予防、治療に用いるもの」

のことです。

これが器具になると医療機器になります。

 

医薬品として認められるためには、厚生労働省(に属する行政法人:医薬品医療機器総合機構、略称PMDA)に承認されないといけないため、そのための申請を行う必要があります。

承認されるために、たくさんの試験結果や製品データを提出する必要があります。(製品により必要な資料は変わります)

たくさんの試験データや科学的根拠を出し、行政の審査を得て承認されることで、はじめて医薬品となり、具体的な効能効果などを言うことができるようになります。

 

サプリメントや健康食品は、野菜などのように明らか食品と単純に言うことができない、というのが法律上の判断です。

どちらかというと医薬品側のもの、という判断です。

ですので、承認を受けていないのに具体的な効能効果を言ってしまうと、未承認の医薬品を販売したとみなされてしまいます。

未承認の医薬品の広告は薬機法違反となってしまいます。

 

食品の場合はトクホ(特定保健用食品)や機能性食品などが最近人気が出てきているようですので、それはまた改めて書きたいと思います。

明らか食品でも何を言ってもいいわけではない

明らか食品では効能効果を話してよいですが、この場合でもダメなことはあります。

具体的な病気の名前を出すことは控えるべきです。

健康増進法上は、具体的な病名を出すことはそのまますぐに違反ではないと定めていますが、あまりに誇張すると景品表示法の有利誤認に該当してしまいます。

誇大広告と思われてしまうためです。

ですので、具体的な病名は出さずに、

「〇〇を食べると免疫力UP」

のように抽象的な表現にすると安心です。

 

野菜や肉などの明らか食品であれば、効能効果を言ってもよいですが具体的な病名は出さないようにしましょう!

参考文献

薬機法 第1条

薬機法 第68条

景品表示法 第5条

健康増進法 第26条

健康増進法 第31 条

Kazu
薬事法、医療健康ライター・コンサルのカズと言います。
外資系医療機器メーカーで薬事法(現薬機法)を10年使っておりました。
薬事法・景表法・医療法を踏まえ、医薬品、化粧品、健康食品、クリニックの広告の書き方について説明します。